50歳からの転職体験記③入社して感じた「事前に知っておきたかったこと」

こんにちは。転職してから約3週間が経ちました。
新しい環境での仕事にも徐々に慣れ、同僚たちとも少しずつ打ち解け始めてきたところです。覚えることはまだまだ山積みですが、毎日少しずつ前に進んでいる実感があります。
そんな中で、ふと「入社前にリサーチしておけばよかったな」と思うことがいくつか出てきました。今回は、転職を考えている同世代の方に向けて、私自身の経験から得た“後悔ポイント”を率直にまとめてみたいと思います。
離職率の「内訳」まで掘り下げておくべきだった
まず最初に感じたのは、「離職率」についてのリサーチが甘かったことです。
この会社の離職率が高いこと自体は、入社前からある程度は認識していました。ですが、「どの職種の人がどのような理由で辞めていったのか」までは掘り下げて確認していませんでした。
たとえば──
- 管理職が次々と辞めているのか?
- 一般職の離職が多いのか?
- 現場の作業スタッフが長続きしないのか?
- それとも、本社管理部門の人たちが離職しているのか?
これらは、企業の中でもそれぞれまったく意味合いが異なります。
離職率という“数字”だけでは見えてこない「背景」を、できる限り聞き出しておくべきだったと今になって思います。
自分の“前任者”の離職理由は、可能な限り把握すべき
実は、私が現在ついているポジションには、私の前にも数人の方が短期間で就いていたようです。
入社前に「前任者が辞めた」という事実は聞いていましたが、まさか短期間に複数人が入れ替わっていたとは、入ってから知って驚きました。
一人は社長との関係が悪化し、いわゆる“左遷”に近い形で異動されたとのこと。その他の方については、明確な情報が社内にも出回っておらず、今も理由ははっきりわかっていません。
これはなかなか事前に聞き出すのは難しい情報だと思いますが、せめて「自分の前任者がどれくらいの期間働いていたのか」だけでも確認しておければ、覚悟の仕方も違っていたはずです。
なぜなら、現在の私の仕事環境は、まるで「誰が来ても定着しないポジション」のような雰囲気が漂っているからです。
あいさつ回りで感じた「微妙な空気」の理由
入社して間もない頃、私は社内のあいさつ回りを積極的に行いました。
新入りとして礼儀を尽くしたいという思いもあり、各部署を回っては自己紹介をしていましたが、どうにも反応が淡白だったり、どこか“壁”のようなものを感じる場面が多かったのです。
最初は「自分の話し方が悪かったのかな?」と考えていましたが、時間が経つにつれ、少しずつ理由がわかってきました。
どうやら皆、「またすぐ辞めるのでは?」という目で私を見ていたのです。
なるほど、確かにこのポジションの入れ替わりが激しければ、歓迎ムードになりづらいのも無理はありません。
もし入社前にこういった背景を把握していたなら、あいさつ回りの際に少し工夫ができたかもしれません。 たとえば、「今回は長く腰を据えてやるつもりです」という一言を添えるだけでも、相手の受け止め方は違ったかもしれません。
人材採用の仕組みと“危機感”についてもっと聞いておくべきだった
もうひとつ、入社してから気になり始めたのが、「人材採用の体制」についてです。
私は、たまたまスカウトメールをきっかけにこの会社と出会いましたが、社内全体を見ると、明らかに人手不足が深刻です。
- 現場には常に空席があり、急な退職で業務が回らないことも
- 管理部門も兼任やヘルプが多く、余裕がない
- 求人広告を出しても、応募がほとんど来ない
こうした状況に対して、会社としてどのように採用活動をしているのか、どれくらいの効果があるのか、さらに言えば経営層がその危機をどれくらい認識しているのか。
これらの点を、面接の段階でもっと聞いておけばよかったなと思っています。
昨今は「人材不足倒産」という言葉も現実味を帯びてきました。
特に地方企業や中小企業にとっては、深刻な課題です。
10年後、働き手がいなくなってしまう未来が、決して非現実的な話ではないのです。
その危機感が、会社としてどれほど共有されているのか。
もしそこで「なんとかなるでしょ」という楽観的な姿勢しか見られなかったら、正直、入社を再考していたかもしれません。
追記:喫煙率の高niさに驚いた話(2025/6/5)
そしてこれは少し余談かもしれませんが……入社してから「これは予想外だったな」と思ったことがもうひとつあります。
それは、社内の喫煙率が非常に高かったことです。
私はタバコを吸わない、いわゆる“非喫煙者”なのですが、今の職場では、直属の上司をはじめ、日常的に一緒に動く人たちのほとんどが喫煙者でした。
最近では禁煙の流れが強まっていて、オフィスでも喫煙者は少数派だろうと勝手に思い込んでいたのですが、実際にはかなり多かった……というのが正直な印象です。
もちろん、喫煙所が分かれているなど配慮はされていますし、健康面への直接的な影響があるわけではありません。
ただ、喫煙者同士の間で自然と情報が共有されたり、休憩タイミングが合いやすかったりと、ちょっとした“見えない交流の輪”があることも確かです。
これも事前に知っていたとしてどうこうなる話ではないですが、もし選べるのであれば「非喫煙者が多い職場の方がありがたかったかなぁ……」というのが、ちょっとした本音です(笑)。
まとめ:完璧な情報収集は無理でも、質問の“視点”は持っておこう
今回の件を通して思ったのは、「完璧な情報収集は無理だけれど、質問の“視点”を持っておくことはできた」ということです。
面接の場で何を聞くべきか、自分が知りたいのはどのポイントなのか。それを整理しておくだけでも、得られる情報の質は変わっていたはずです。
正直、入社したこと自体に後悔はありません。まだスタートしたばかりで、やりがいも感じています。
でも、もしあの時にもう少し深掘りした質問ができていれば、スタートの仕方も、周囲との関わり方も、もっとスムーズだったかもしれない。
この記事が、これから転職を考えている方にとって、少しでも「事前に気をつけるポイント」のヒントになればうれしく思います。
次回は、入社後1ヶ月を過ぎた頃に感じた「現場とのギャップ」や「想定外だったこと」について、さらに詳しく振り返っていく予定です。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。